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【第1回】まっさきに聖書のキャラクターを考えるって、どうしてなの?

 

 聖書に登場する人物の名前を、すらすらと言ってのける人がいたら、ぜひお目にかかりたいものです。正確に数えたことはありませんが、物語りの中心人物となる、たとえば信仰の父アブラハムなどは皆さん良くご存知ですが、旧約聖書のイスラエル王国(北)やユダ王国(南)に次から次とあらわれては消えていく王さまの多くは聖書に名前は出て来てもあまり意識はしません。また新約聖書にはマリアという女性がたくさん出てきますが、主イエスにかかわりある3人のマリアはストーリーからも大変重要です。

 聖書絵本の準備期間と発行のスケジュールが企画されてくると、聖書の登場人物をどのように描き分け、その個性をどう表現するのかということは、作画を担当される画家にとっては時間がいくらあってもたりないと思えることでしょう。

 今回の絵本シリーズでは、旧約聖書を藤本四郎さん、新約聖書を杉田幸子さんが担当されました。おふたりともクリスチャンで、実は日本で36巻という、ここまで本格的な聖書絵本を日本人の画家さんが描くというのははじめてのことです。

 発行の半年くらい前にこの絵本の話題作りとPRのパンフレットなどを制作することとなり、まっさきに必要であったのは、まさに旧約聖書、新約聖書の主要なキャラクターたちでした。

聖書絵本のPR用パンフレット

 第1回のメイキングでは事前PR用に描いていただいた旧約聖書のキャラクターと実際の絵本で描かれた登場人物の変化の模様をご覧に入れます。

 第1巻と第36巻では3年もの開きがありますので、歴史的な背景、専門スタッフの意見、ストーリー展開などの条件によっても、当初描こうと考えていた表現から、より的確でおもしろさの感じる表現へと変遷もありました。

 いくつか比較していただけるようにお見せしますので、お楽しみください。

新旧キャラクター

アブラハムとイサク

ダビデとゴリアト

ハンナと少年サムエル

ソロモン王